道草 

  近所のおばちゃん

 

             令和6年9月

 

昨年、手狭になり引っ越しをしました。

ご近所への引っ越しのご挨拶をし

自治会へ入り

地域の決まり事や

イベントについて学び

1年以上が経ちました。

 

地域にはご年配の方が多いのですが

とても好意的に迎えていただき

たくさんの声をかけて下さいます。

 

その中で毎年6月から7月にかけて

葡萄をお裾分けしてくださる

一人暮らしのお婆ちゃんがいます。

田舎から食べきれない量をもらうので

分けてくださるのです。

 

顔を見かけると世間話をするのですが

「いつも子供たちの声が聞こえてきて

昔を思い出し

とても嬉しい気持ちになる」と

言ってくれます。

 

何かお返しできないかと思い

子供たちと手持ち花火を庭でやるので

招待させて頂きました。

懐かしい気持ちになると

喜んでくださり

娘を膝に乗せて花火を見ていました。

 

写真も一緒に撮り

「娘や孫、ディサービスでも

この写真を見せて自慢するんだ」と

意気込んでいました。

 

近年は近所付き合いを

煩わしと思う方が多いのですが

ご縁を断ち切ることはできません。

一人で生きていくこともできません。

互いに迷惑をかけたり

助け合ったりするのが

当たり前の関係だと思います。

その当たり前の関係を忘れずに

ご縁を大切にしたいものです。

           

            記  副住職